186.外務省水増し請求事件に思う

  外務省のホテル水増し請求事件の、ひどさは、
さすがに霞ヶ関OBとしてもあきれるばかりである。
原因として、ふたつのことをいいたい。

  ひとつは、外務省に限らないのだが、霞ヶ関では、
キャリアの人事とか経理の専門家がいないことだ。
企業では必ずいて、そこそこのエリートコースになっている。
ところが、役所では、人事課長と会計課長には、ほかの政策部門で実績を上げた人がつく。
そうして、予算の配分や人事の大枠のような事務的な知識をあまり必要としない仕事だけして、
実務はノンキャリアのプロにまかす。
そして、そうしたノンキャリア集団がマフィア化するのだ。
私は、役所にいるときから、キャリアの、ただし、超エリートというよりは、
実直なキャラクターの人事畑、経理畑の人を育てて行くべきだと省内でも主張してきた。
そういう考え方がいま必要なのではないか。

  第二には、中央官庁の予算執行の建前主義である。
企業はもちろん、地方自治体に比べても硬直的に過ぎる。
このために、ちょっとしたバファーが欲しくなる。
水増し請求はほとんどの課でやっていたのでないかといわれているが、
たいていのところでは、仕事上どうしても必要な経費の捻出に使っていたのだと思う。
しかし、そういう便宜的なやりかたをしていると今回のようなひどい不正を生む温床に成ってしまう。
この際、硬直的に過ぎる予算執行を改めないとこのようなことがくりかえされるだろう。

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