266.財界人に経済は分からない

  経済がおかしくなると経済界の人たちが企業経営の論理で経済政策に口出しを始める。
しかし、これほど困ることもないのだ。
経済の調子がおかしいときは、個々の企業にとって正しいことをみんながやれば
ますます経済はおかしくなるのだ。

  「容積率を上げれば不動産が有効活用される」といおう議論がある。
しかし、現在のように不動産が低迷しているときに容積率を上げれば
一等地以外の価格はますます値下がりする。
また、いつでも容積率をあげてもその土地は有効利用できても
下水道、ゴミ処理、道路などはパンクする。
しかし、経済人は他人がどうなろうと関係なのだから
容積率を上げるのが誰のためにも正しいという結論に達する。

  賃下げでも、自分の企業にとっては賃下げすれば助かる。
しかし、みんながそうすればデフレがますます高進する。

  経済人に経済政策を語るなとはいわない。
しかし、経済人は経済政策の素人だという自覚がまず必要だ。

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