278.国内製造業の雇用を守れ

  このところ、もはや製造業は国内では成立せず
賃金が安い中国に行くしかないという雰囲気である。
しかし、この考え方は正しくない。
なにより証拠に朱溶基首相は円安に対して警戒感をあらわにして、
円安が進行するなら元の切り下げもあるとほのめかしている。
少し為替レートが動くだけで逆転するような差に過ぎないということなのだ。

  明快すぎる国際分業論はいつの時代にも現場を知らないエコノミストの浅知恵である。
貿易や資本の自由化が進められたころには、米国に自動車など先端産業はまかせて
日本は繊維などに特化すべきという議論があったし、
いまは、ITやサービス業などに特化すべきという議論が盛んだがそんな単純なものでない。

  製造業はすべて中国などということでなく、少しでも国内に残そうという努力を
官民一体となって進めなくてはならない。
中国が強くなっているのにしても、もし賃金だけが理由だったら、
どうしてこれまでは中国に行かなかったのかということを考えるべきである。
中国が強くなったのは、交通、教育、法制度などのインフラを改善したからであり、
日本はそうした努力を怠っているから急速に競争力を失いつつある。

  雇用の場を確保するためにも、ものづくりという日本の競争力の源泉を守るためにも
製造業の頑張りが必要である。

  とくに雇用については、新規産業分野の雇用吸収力は弱く、
気前よく古典的な分野を放棄しては絶対に計算が合うはずがない。

277.今週のホームページ京都は
「黄檗山万福寺」
MENU 279.スター不在の冬季五輪
© 2001 Kazuo Yawata . All Rights Reserved.