332.「広島は中東和平を論じるのにふさわしい場だろうか」
  民主党の鳩山由紀夫代表が、日中のプローディ欧州連合(EU)委員長と会談し、席上、プローディ氏が国会演説で「パレスチナ問題では軍事的解決は根本的な解決にならない」と述べたことに賛意を示すとともに、広島で中東和平会議を開催するよう働き掛ける考えを示したのだという。
 あまりよい発想ではないだろう。米国やイスラエルが広島での開催を好むだろうか。ヨーロッパ人に対しては広島はアピールする。しかし、米国にとっては、原爆投下は戦争を終わらせるために正しい決断をしたという公式見解は何も変わっていない。それをとやかくいわれそうな広島での国際会議開催は好むはずがない。
 イスラエルにとっても同じことだろう。シャロンが広島の悲劇から引き出す教訓は、どんな大きな犠牲が出ても断固とした攻撃こそが平和をもたらすという身勝手なことに決まっている。アラブに対しては、「米国を敵に回すと何をされるか分からない」と脅す意味はあるだろうが、それが鳩山さんの提案の狙いでもあるまい。
 広島をアピールできるのは相手をよくみてからでないといけない。そして残念ながら、それが意味ある相手が世界のほとんどだというほど世界の意識は進んでいないのだ。平和を求める具体的で前向きな行動は、厳しい現実についての知識から出発しなければ効果は望めないだろう。
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