345.日本は捕鯨のために犠牲を払うべきでない
  山口県下関市で開催中の第五十四回国際捕鯨委員会(IWC)年次会合総会での議論にはなかなか味わい深いものがある。米国のイヌイットなど四カ国の先住民に特別に認められた「先住民生存捕鯨」の新たな捕獲枠設定をめぐり、反捕鯨派の米国が、アラスカのイヌイットがベーリング海で捕っている現行捕獲枠の継続を求める案をロシアと共同で提出したのに対し、日本がホッキョククジラの資源量は乏しくIWCで合意済みの捕獲可能数算出法「改訂管理方式(RMP)」に当てはめれば「捕獲可能数は今後三十年間ゼロ」と主張して、日本が提出したミンククジラの沿岸小型捕鯨による捕獲を米国などが否決に追い込んだことを引き合いに「二重の基準を使う米国は自己矛盾」と対抗したとか、「南太平洋に鯨のサンクチュアリ(禁漁区)を設定するという豪州とニュージーランド(NZ)はIWCを退会すべきだ」とする声明を出したりと、弱腰の日本外交にしては、なかなか威勢がよい。
 もともと反捕鯨などというのは身勝手な話だから、強力に反対するのは当然の権利だが、ただ、無理をして捕鯨を続けるメリットがあるのかは疑問でもある。日本の国益上、世界的なイメージを悪くしてまで自己主張を行うほどのメリットはないのではないか。

344.愛内里菜と大阪弁

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