松下政経塾に政経研究所が再設立された。かつて松下幸之助塾主自身が所長になって創立されたのだが、沙汰ヤミになっていた。それがこのほど私の友人でもある三期生で桜美林大学助教授の小沢一彦氏を所長にささやかながら再建されたというわけである。
ここで長期政策研究プロジェクト2002年度テーマとして(いかなる国家統治【ガバナンス】システムが21世紀の日本にとって望ましいのか)というテーマで研究を行い提言をすることにした。
小沢所長と私、それに自治省OBで細川護煕、北川正恭知事の元で働いたこともある徳島文理大学教授の野村隆氏の三人を中心に研究を進めている。地方自治についての提言は数多あるが、現実的に過ぎて革新性がないもの、反対に現存の制度との接合性が不必要に悪すぎて現実性が薄いものの両極端に分かれる。外国の制度調査などでも、裏にあるシステムがよく読めず表面的な分析に終わって役に立たないものが多い。そんななかで実際に動くシステムで、かつ、日本を変えるだけの革新性があるシステム、そして、政治的にも取り上げられる現実性があるというシステムを模索していきたいと考えている。
この調査の一環として8月25〜27日まで小沢、野村両氏と近畿地方各地で太田大阪府知事、山田京都府知事など首長、地方議員、自治体職員、経済団体関係者、労組関係者、マスコミなど30人ほどの人から超過密スケジュールでヒアリングにまわった。初めて会う人はあまりいなかったのだが、改めてきちんとした形で質問をしてまわって現時点における地方自治についての様々な人々の考え方が浮き彫りになって興味深かった。
しかし、地方制度の将来像についての考え方の違いはあまりにも大きいということを改めて感じた。そんななかで法技術的な工夫も含めてある方向性は見えてきたのだが、もう少し検討して提言へつなげていきたいと思う。