424.韓国の拉致被害者と真相究明
 拉致事件の真相究明と責任追及を求める声が挙がっているし、それは必要なことであるが、急ぎすぎることには賛成できない。とくに、これから問題になるのが、韓国から拉致された480人もの人たちの安否確認と生存者の帰還である。その交渉を円滑にするためにも、あまりハードルを高くするのがよいのか疑問だ。あまり厳しいことをいうと、これらの人たちに迷惑をかける怖れが強い。日本人さえ助け出せば、あとはどうなっても良いというというのは余りにも偏狭で身勝手でないか。
 また、今回のリストは北朝鮮にたどりついた人たちのみである。拉致過程で、たとえば日本海に投げ込まれたなどという人たちがほかにいそうである。そういう人たちについての情報も出させるためにも早すぎる真相究明と責任追及は愚策である。
  それに、仮に北朝鮮のかなり上層部、場合によっては金正日総書記自身がかかわっていたとしたらどうするのか?そうなら、国交回復交渉はやめるのか。その可能性も少なくないことは分かったうえで、北朝鮮との話し合いを始めたのでなかったのか。そこをあまり厳しく対応するのなら、韓国や米国が国交を回復しても金体制が続く限りは日本は北朝鮮とは関係を持たず対決を続けるつもりなのか。
 そういうことなら、ソ連がシベリア抑留の責任をとらず、北方領土も返さないままでは国交を回復すべきでなかったのだろうか。そうでないだろう。
  私は、完全なる真相究明はいずれせねばなるまいが、何年かかかっても仕方がないというつもりでよいのでないかと思う。むしろ歴史の長いスパンのなかで解決すべき問題でないか。
  いずれにせよ、こういうときは、威勢の良い意見をいったほうがうけがよい。しかし、世界の歴史を見てもそれが正しい選択とは到底思えないのだ。
 もちろん、死亡年月日以外は分からなくて良いというわけでなく、もう少し詳しい情報は提供されるべきだが、とりあえずは、安否確認と生存者の早期帰還が第一義的な目標であるべきであるのでないか。
 

423.小泉訪朝の予想通りの結果 

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