183.都道府県の境はどうして決まっている

  現在の都道府県は、律令制の「国」を基準に大きさに極端な不均衡がないように
合併や分割を行い、また、主として交通上の配慮で微修正を加えたものです。
藩は無視しています。


  「国」については、原則として、分水嶺で境界が決められています。
河川を境にというのは、あまりありません。
米作りを大事にする日本では治水を考えると
河川の両側が同じ行政単位であることが望ましくかったというのも理由でしょう。
もっとも、厳密には少しはみ出しはあります。
たとえば、山城と近江の境はだいたいは
琵琶湖に雨が流れるところが近江というようになっていますが、
ほんの少しですが歴史的な事情による例外があります。
たとえば、百人一首でも有名な逢坂山の関所の所が分水嶺ですが、
国境は、もう少し京都寄りです。


  ところが、廃藩置県のときに行われた微修正では、河川を境にするものが増えています。
たとえば、大阪と兵庫、和歌山と三重、福岡と大分、東京と神奈川、千葉と茨城がそうです。
これは、いろんな事情で「国」を二分割するときには、
適当な分水嶺がないことが多かったためと考えられます。


  なお、外国の国境についてみると、やはり分水嶺か河川というのが普通です。
経済の論理からいうと分水嶺がいいのでうが、軍事的には河川のほうが好都合です。


  しかし、植民地では緯度や経度による分割も多くあります。
米国とカナダの国境が典型ですが、アフリカでも同じです。

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