291.「京都知事選挙テレビ討論会B」

  今回の討論で30人学級の問題が出ました。たいへんややこしい話で、分かりにくかったと思うので、少し背景と先日の議論について解説をしたいと思います。
  日本ではいま40人学級になっていますが、平均では27人、担任以外も含めた先生一人あたりでは18人です。教育の質を高めるために少人数の方がよいに決まっています。ところが、文部科学省は学級一人あたりの人数を減らすことにはあまり熱心でありません。費用の割には効果が薄いというのが理由です。
  同じ予算を使うなら、算数など科目を限って複数の先生で指導するとか、不登校児童専門の指導者を置くとか、退職者や一般人も含めて安い給与で使える人を補助的に使うという方が即効性があるし効率的だという考えです。山田候補の考え方も、そういうことだと思います。
  私自身はどうかといえば、多少無理をしても30人学級、さらには、それ以下にするべきだと思っています。児童生徒一人一人をきちんと把握するためには、複数教員制では問題の解決にならないと思うからです。問題のある子供がいると、普通の子やよくできる子の個性を伸ばしてやるといったところまで手が回らないのが現状であり、そういう意味でも少人数学級を実現すべきです。
   ただし、少人数学級が財政負担の増大、公務員の増加を招くことは間違いありません。子供の数が減っているから新たに増やす必要はないという森川候補の言葉もありましたが、減らせるところを減らさなければ増やしたのと同じことです。とくに、正規の教員として雇えば原則として一生面倒を見なくてはならないのですからたいへんです。
  そこで、30人学級推進というなら、別のところでかなり大胆な行革が必要になります。いろんな選択があります。たとえば、先生方(公務員)の数だけにつき議論すると、公務員の総数を増やしてよいという意見も支持を得にくいでしょうがあり得ます。担任以外の先生を減らす、義務教育でない公立大学や高校を減らす、学校以外の一般行政部局などの大胆な行革を進めるなどという選択があります。あるいは、学校の統合を強力に進めれば、結果として、20人そこそこの学級などがなくなり先生を30人を大きく超える学校に配することもできます。
 そういうなかで、山田さんは、30人学級にするより優先すべきことがあるという文部科学省と同じ考えであることを議論を通じて「あっさり認められた」、森川さんは、実現する場合の「痛みの方を語られなかった」ということで、山田さんには、もういちど、30人学級の意義について考えていただきたいと思いますし、森川さんにはより具体的な実現方法の提示が宿題として残ったというべきでないでしょうか。

290.京都知事選挙テレビ討論会A

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